no drug no future
16章 DJ debut
ついに私達のDJデビューの日が来た。

2人のDJ名はEyesになった。

本番前のリハが21時から始まった。

私達がは今夜が初めてのPlayだと知ると優先的にリハをさせてくれた。

Psyjoがオーガナイザーのイベントだから殆どのDJが顔見知りだった。

皆、優しくしてくれてなんだか申し訳なくなった。

いつもこのイベントに自分は客として来ていたから違和感が凄かった。

リハで、まじまじと他のDJのPlayを聴くと、憧れや尊敬心が一層、強くなった。

私は緊張感と興奮が入り交じり落ち着かなかった。

本番はあと30分。

コンビニに水を買いに行ったら既にOPENを待っている若者の集団がいた。

私達のデビューを見に来てくれた仲間も来てくれる。

DJは勿論、テクニックも必要とされるけど、動員も重要なところだ。

客を呼べないDJは切られる可能性も大だ。

だから私達も必死で集客した。

箱に戻り、水を飲む。

何だか緊張感で吐き気がしてきた。


普段ドラッグでメンタルをやられていると小さな事でも動悸が上がり、感情をコントロールしにくくなる。

このままだと絶対失敗すると思い、私は常備している安定剤を噛る。
< 106 / 186 >

この作品をシェア

pagetop