no drug no future
封が切られていないはずの袋から白い粉がこぼれ落ちた。

一瞬頭が空っぽになった。


なぜ?


手つかずの袋がから・・・?


まさか・・・。


私は嫌な予感に駆られ、一緒に入っていた注射器を確認した。

数は確か50本とPsyjoが言っていた。

私は慎重に、そして手を震わせながら数えていった。

何度か数えたが確かに50本あった。

注射が入っている袋も手を付けられている様子もなかったし。

もしかしたらたまたま結晶の袋に穴があいていただけかもしれない・・・。

不安は残るもののホッと胸をなでおろした。

もしかして炙りの可能性もあるかもしれない。

前に癒真くんと行った渋谷のヘッドショップを思い出した。

ヘッドショップとは、ドラッグを使用する時の為に必要な小道具が売っているお店だ。

一見はポップな雑貨屋みたいに思えるが、それはカモフラみたいなもので、見る人が見ればすぐに分かる。

今はハーブ(ナチュラル系)しか売られていないが、ユルい時代にはケミカルも普通に売っていた。

そこで見つけたのが、色んな色が混ざり合っているガラスで作ったガラパイだった。

私たちはインテリアとして綺麗だなぁ〜という単純な気持ちで買った。

だから使う事はないだろうと・・・。

それも一様、確認してみる事にした。


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