青春スパイ大作戦【短編集】
「ヤッター!待った甲斐あったなー!」
俺達は、お互いに歓喜の声を上げ、この喜びを共有した。
試合中でも、こんなに心が一つになったことは、そう無い。
が、そうやって、喜ぶ俺達を見て、後から入って来た男は、俺達の目的を察知したのか、ハッ!とした表情をしていた。
俺は、それに気付いたが、こちらの思惑がバレたところで、大した問題じゃ無いと考えていた。
もうしばらくしたら、あいつは風呂から上がるはずだ。
そうすれば、耐えに耐えて、待ち望んだ俺達の天下よー!