青春スパイ大作戦【短編集】
オレは、3本ほどの候補を決めると、一旦エロゲーコーナーを離れ、一般向けのソフトのコーナーへ移動。そこで普通のソフトのパッケージを見ながら、さっきの3本の候補のどれにするかを考え始めた。
もちろん、レジには、最大限の注意を払い、担当が男に変わったと同時に、エロゲーを持って行くという寸法だ。
この時点で既に、オレがセイデンシャに入って2時間が過ぎようとしていた。
三本の中から一本を選び出し、あとは、レジの担当が変わるのを待つだけとなっていた。
あのレジは、シフト制なのだろうか?
それとも、気分次第でコロコロ変わるものなんだろうか?
そんなことを考えながら、そのフロアを何週しただろうか。
すでにそのフロアにいる客でもっとも滞在時間が長い客なのは間違いなかった。
傍から見たら、間違いなく不審者だろう。もしかしたら、万引き犯と間違えられてたかもしれない。
そんな時間をさらに1時間ほど過ごした後、とうとうその時はやって来た。
先ほどの男性がまた、レジに立ったのである。
「待ってたぜっ!」
オレは、心の中で呟くと、今まで見ていたスピーカーのコーナーから、一直線にエロゲーコーナを経由し、一瞬だけピットインして、目的の物を手にするとレジまでの最短コースを進んだ。
そして、すばやくレジの上にエロゲーを置いた。
一応、裏を向けて置いたが、裏にも、女の子の裸のイラストがたくさん載っていたので、あまり意味はなかったことを記しておく。