あたし、花火。[短編49P][企画]
 
「ねぇ、あたしと付き合おうよ。んで、来週の花火大会、一緒に行こう?」


 あたしは手を後ろで組んで、単刀直入に言う。


「なぜ、ですか?」


 永井くんはまだ笑顔を崩さない。


「花火大会に、キミと、行きたいからよ」

 あたしが笑うと、永井くんは首を振った。


「お断りします」


「あたし、キミの好みじゃないかしら? それとも彼女いるの?」
< 4 / 49 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop