好きとは言えなくて…
* * *
「由衣を猫に例えるなんて佐倉君はよく由衣を見てるじゃない」
菜美はクスクスと目には涙を溜めながら笑ってきた。
「菜美もそう思ってたんだ」
私は菜美をジーと見つめた。
どうせ私は猫ですよーだ。
「もう。拗ねないでよ。由衣が猫かどうかは今は置いといて。
由衣。佐倉君を好きになったでしょ?」
ふいに菜美が確信に触れてきてドキッとした。
さすが菜美さん。貴女には隠し事できない。
「好き…というか気になるかな?
それに佐倉君には好きな人がいるし…」
そうだよ。昨日の買い物だってその彼女のプレゼントを買いに行くのを付き合っただけだし。
「所詮好きな人でしょ? 彼女じゃなければまだいけるよ」
「そうだけど」
嬉しそうに好きな人の話をする佐倉君が私を好きになってくれるのかな?
「由衣はすぐ自分に自信をなくす。仮にも佐倉君に可愛いって思われてるんでしょ?」
「言われたけど可愛いなんてお世辞だよ」
「由衣がそう思ってるならそう思ってなさい!
とりあえず佐倉君から恋愛相談をされたら嫌かもしれないだろうけど相談に乗りなさい」
菜美はビシッと効果音がでそうな感じに私に指を指した。