きみのとなり


昨日と同じように、私はため息をついてから教室のドアを開けた。




「おはよ」



……昨日から感じてたことだけど…



なんか、教室が騒がしいし、私…




見られてる?




「未来!!」



「あ、梢…おはよ」




私が冷や汗をかきながら、眉間にシワを寄せて突っ立っていると



梢が真剣な顔をして向かってきた。




「何、梢。そんな真剣な顔しちゃって。似合わないって」



私はクスリと笑った。



いつもなら梢も一緒に笑うのに、なぜだか今日は笑わない。




「梢?」



「未来、鈴木と出掛けたとき、誰かに見られなかった?」



「へ?どうして……」




私がキョトンとした顔をしたとき…




「斗真~!!おっはよー!!」



鈴木君が教室に現れ、田中君が一目散に駆けて行った。



私は鈴木君が来たことにドキドキしながら、梢と一緒にその光景を見守った。






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