きみのとなり


「というわけで…」



「そっかぁ……そっかぁ!!うん。いいと思う!うん。おめでと!」




朝、いつもより早く学校に来たから梢を比較的人が少ない廊下の隅へと連れて行った。




そこで昨日あったことと鈴木君と付き合うことになったことを伝えた。




最初はポカンとした表情だった梢だけど、顔を赤らめる私を見てすぐに笑って祝福してくれた。




「でも…梢、私…」



「大丈夫。大丈夫だよ。鈴木が好きなのは未来なんだから。他の子がどう思おうが何を言おうが関係ないよ」



「うぅ…梢ぇ~」



私はガバッと梢に抱き着いた。


「だけど!私のこともちゃんとかまってよね!」



「うん。もちろん!」





鈴木君と私の噂が学年中に広まっていることを知ってるから、私は不安なんだけど



梢が励ましてくれるから…



「大丈夫。大丈夫…」



「うん。大丈夫だよ」




私が自分に言い聞かせるように呟くと、梢は私の手をギュッと握ってくれた。




うん!大丈夫だよ。




ちゃんと、鈴木君のこと





「好きだもん、鈴木君のこと」


好きだもん…






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