きみのとなり
大丈夫だよ。
関係ない。
関係ない。
『未来の風邪をうつされてからなのよ?』ーー
「……」
私はワンピースの紐をキュッと結んでベランダを見つめた。
「……大丈夫だよ、そんなにひどくないから」
そうだよ。
玄関まで出てきたってことは熱だってそんなにないはず。
それに、今日は河野さんと過ごすって言ってたし。
万が一風邪がひどくても河野さんがいるじゃん!
そうだよ!大丈夫だよ!
私は、自分に言い聞かせて、斗真君の家へ行く時間になるまで雑誌を読むことにした。
あと、少し。