ご主人様はペット様
私は、そのとき気付いていなかった。
その微笑みに隠れた素顔を………。
「虎実。一緒になんか歌おうよ」
「え?あ、うん。なに歌う?」
やっぱり虎実の様子がおかしい……。
でも、大丈夫だよね…?
「あ、この曲知ってる!!俺も歌っていー?」
「いいよ歌お!!一人で歌うの悲しーもんね」
私は、小池とデゥエットすることになった。
あれ…なんでだろう…後ろから殺気が……
後ろを見ると、佐野がおもいっきり睨んでいた。
ヒィィィィイ。
そして、やはり虎実は柔らかく微笑んでいたのだった。