僕たちの時間(とき)




 淡い桜色の、懐かしい思い出(メモリー)。

 僕と水月のアルバムのプロローグ。

 幸せが近くにあり過ぎて、これからも幸せしかないと、信じていたあの頃の僕ら。

 しかし……、


 ――僕らは何も知らなかったのだ。

“幸せ”以外の感情(もの)が、2人の間に存在することなんて……。
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