千恋 第2部
「…じゃあね!」
「お!またな!」
あっという間に家の前。
今日は翔也に励まされた。
ウキウキ?
な私。
翔也は簡単に
“好き”とか
“可愛い”とか
言わないタイプ。
手だって全然繋いでくれない。
もちろん私からは繋がない。
ていうか繋げない!!
だから…
キスとか、すごくすごく珍しい事。
大っきな台風が家を直撃するのと同じぐらいの確率…
大げさだけど、
本当にそんなかんじ。
だから今私は……
翔也にキスされて……
ものすごく幸せ!
そんな“幸せ”のおかげで、
私の不安はいつの間にかなくなってた。
だけど、すぐに現実に戻される。
私がまだ…
気づいてないだけ。