【完】ポケット-幼なじみ-
着替え終わった私たちはグラウンドに出ていく。
グラウンドに出て校庭を三周走る。
太陽の陽射しが、肌が痛くなるほど強い。
「あっつー」
走り終わって腕を空に向かってのばしながら私が叫ぶと、コツン、と靴に何かがあたる。
下を見ると丸いサッカーボールが一つ。
どこから跳んできたのかと後ろを向くと
「ごめん。」
と笑顔ではる君が走ってきた。
一瞬、その笑顔と陽射しが眩し過ぎてくらっ、と倒れそうになってしまうくらいだった。