【完】ポケット-幼なじみ-
ゲームが終わって先生の周りに
皆がぞろぞろと集まって座っていく。
「今日は倒れた人とかもいたから
熱中症とか体調管理はしっかりしろよ。
球技大会当日は水分補給
出来るように飲み物忘れずに。
それじゃあ、終わり、礼。」
『ありがとうございましたー』
広い校庭に皆の声が響き渡りざわつく。
キーンコーンカーンコーン
と授業終了の鐘が鳴った。
次は昼食。
と早く帰ろうとした時だった。
後ろの女の子たちの会話が耳に入ってしまった。
「千夏さー、調子のってない?」
――――――――――ドクン
胸が締め付けられる。
「あーわかるわかる!あたしさー千夏のこと一番最初から好きじゃなかったしー。
だからこないだ千夏のさあ…上履き……」
後ろの子が全部言い終える前に
私の体は勝手に動いていた。