【完】ポケット-幼なじみ-




「…千夏の上履きをどうしたの?」





キッと睨みをきかせながら言うと




「歩夢、怖ーい。」



とその女の子たちのグループで
リーダー的な存在の由香が甘い声を出して周りの子ときゃぴきゃぴ言い始める





「答えて!」




怒鳴り声に近い私の声は校庭に響く





それを聞いた人達の視線が私たちの周りに集まってざわつく。





「…ただ、私たちはごみ箱に捨てたりとか隠したりとかしただけだけど。」





――――ブチンっ





自分の中で何かが切れた音がした





「………………れ」





「え?なんて言ってんの?」






「……なにそれ。」




由香の腕をぎゅっと掴んで言うと由香は高い声で笑いだす










「ぷ…歩夢、馬鹿じゃない?今まで知らなかった?あの子、あたし達以外からもっと酷い嫌がらせうけてるはずだけど…。有名じゃん」






……え?一瞬、自分の耳を疑った。
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