【完】ポケット-幼なじみ-
千夏が学校用のスリッパを履いて登校して来ることは多々あった。
上履きはどうしたのか、と千夏に問うと千夏は忘れた、といつも
笑って言ってた気がする。
笑って言うから気が付かなかったけどあの時からもしかして…、
ずっと…隠してたの?千夏…
「てか、もういいでしょ。放してっ」
と由香は歩夢の腕を振り払って立ち去ろうとする。
「………っ!
ねぇ、最後に一つ教えて。
なんで…そんなことするの?」
由香たちの背中に問い掛ける。
「あの子が最低な子だから。」
と由香は答えを残して去っていった
最低な子――………って何?
千夏が何かした?
嫌がらせしてるあなた達のがよっぽど最低だよ―…