~先生と私の秘密~



人気クラス発表が終わって外では後夜祭が始まった。



まずは、優勝に輝いたmusical×musical!!のビデオ上映。改めて観るのは初めて…。



「なんか妬いちゃうな」



「え?」



先生が私の肩に顎を乗せてより密着する態勢に。



「ほら、観てみろよ」



先生が指さした先には、男子生徒達の集団。中では、あいつ可愛いな。とか狙おう。とかそんな言葉が飛び交っていた。



「ああいう輩が出てくるから綺麗な澪を見せるのが嫌だったんだ」



先生が首に顔を埋めてきてくすぐったい。なんか可愛いかも…なんて思ってみたり。



「明日から、より一層目を光らせておかないと」



先生は抱きしめる力を強くして私の耳元でありったけの色っぽい声でこう囁く。



「俺の澪に近付くなんて絶対にさせない…な?澪…」



「う、うん…」



顔が真っ赤でドキドキしてる私にはこんな返答が精一杯。



そうこうしてる内にも後夜祭は進行していて、目玉の軽音部の演奏が始まっていた。
歌っているのは、文化祭のテーマ曲。全校生徒で言葉を集めて一つの曲にした。



先生に包まれながら思い返す…文化祭のこと。



たくさんの人が協力してくれて、努力して…大成功を収めることができたんだよね。一人だったら来れなかった…。



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