したたか舌打ち、ジメジメいじめ
『分かる、テッパン話こそがダダ滑りするくない?!』
ニッコリとした笑顔の相方は、明らかに【“負”の部分を削ぎ落とした返事をした】んだ。
普通の女子高生なら、ご主人が提供した女子のイザコザっていうフレーズ、
【“悪口の掴み”の蜜に乗っかる】んだけど、
それに相方は群がらなかった。
そんな相方を前に、ご主人は恋愛脳みそだから男にしか興味がないけど、
《まじで大好き》って自分が男なら、付き合うなら、彼女にするなら、
相方だなと思ったみたいだ。
俺もだよ、相方はイイヤツだ。ご主人とは違ってほんまモンの天使だ。
ご主人は笑顔になる。俺も笑顔になる。
『外して焦って冗談のフォローの畳みかけが余計滑って痛くなるくない?!』
『そうそう墓穴! 死去! オチが痛すぎて笑わせずに引かれんだよね!!』
――アハハと笑う、これは本当の素の笑い。
【負の会話はしない】、【楽しいだけの青春】……それはご主人が夢見ていた【女子高生そのもの】だから、イザコザと無関係でいられる環境が楽しかった。
中学時代より高校時代がやはり最高だと俺は思う。
学生だから気楽だし、中学よりもオシャレが出来るし、バイトも出来るし、気ままに自由でさ。
都合が良い時は大人に、調子が良い時は子供に、使い分けられるから便利だしね。
それから【何をしても、大体のことは“女子高生だから”と、世間から許される感じ】が最高にオイシイ。
だからって、イジメも『女子高生だから仕方ない』って容認していいのかな?
それとこれは識別しなきゃだろうに、女子高生はマイルールが気分で変わるからそう上手くはいかない。