もう、お前しか愛せない
そして、思いっきり…

力強く殴った。


渡瀬くんはその場に倒れこんだ。


「梢さんをこうしたのは、全部お前の身勝手な束縛のせいだ。頭冷やせ」



隆平くんに支えられながら、卓ちゃんは保健室へと向かった。

私は泣いている梢さんに言った。


「全部が全部、渡瀬くんが悪いわけじゃないです。あなたも、悪いです」

「…わかってます」

「もし、今度そういう目にあったら…時間をかけてでもいいから、話し合ってみてください」



私は一礼してその場を去った。

後から聞いた話。二人はその後、ちゃんと話し合って和解して、0から友達として仲良くしているらしい。



よかったね…


私は、急いで保健室へと向かった。

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