もう、お前しか愛せない
『でも、愛莉ゴメンな。俺には絢だけなんだ』

「うん。わかってるよ」

『でもさ、これからも…絢と仲良くしてやってくれねーか?』

「勿論、絢にはアタシしかいないもん!」

『俺…彼氏』

「親友の方が強いし、バーカッ!」



その後、普通に会話をして、電話は終わった。

電話が切れると何故だか涙が溢れてきた。



「あれ…やだ。フラれるってわかってたのに…」



涙は止まらない。

そして思った。絢はどれだけ泣いたんだろう?

泣き虫の絢だ。すれ違うたびに、何回も何回も…



涙が枯れるくらい泣いたんだよね?

絢、ゴメンね。

彼氏に告白なんかしちゃって。



でも、これだけは卓志に知ってほしかったんだ。

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