あなたの隣
第1章 水色タオルの奇跡


今日の天気は快晴。

そのくせ吐く息は白く、
指先は冷え切っている。

新坂駅のホームで電車を
待つこと早5分。

あたしの目の前に電車が止まった。

また彼に会える。

そう思うと、自然にあたしの口元が緩んだ。

ドアが開き、中に乗り込むと、彼がいた。

いたっ!

緩む口元を直しながら、あたしは彼の前に座った。
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