空悟~大切な君~
学校の図書室で本を返して部屋を出ようとした時、数人の女子に声をかけられた。
「綾瀬君」
振り返ると、多分話しかけて来たから同じクラスの女子だと思うが、名前は知らない。
「何?」
「あのね、私達ずっと綾瀬君に聞きたい事があったの」
「何?」
でも女子達は誰が聞くかで相談をし始めた。何なんだ。早くしてくれよ。
うんざりし始めた時、最初に声をかけて来た女子が口を開く。
「綾瀬君って、彼女とかいるの?」
「は?」
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