空悟~大切な君~
「あああああん!!」
「うわっ。起きた…」
外からも聞こえる泣き声。
俺は急いで家に入り、空悟の元に行く。
「空悟」
「ああん!」
「ごめんな」
俺は空悟を抱き締めた。けど空悟が暴れ、空悟の手が俺の頬に当たる。
「――!」
痛くはなかったけど、目頭が熱くなる。
何で俺がこんなに苦労しなきゃならないんだ。自分の時間も自由も奪われてんのに、何で空悟はこれ以上俺を困らせるんだよ。
「もういい加減にしてくれよ…」
「兄ちゃん…?」
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