キミを抱く

ここは過疎が進む港町
遊ぶ場所は限られてて
大きな川と
製紙工場の高い煙突
夏場に多くかかる
名物の霧は
嫌われモノで

通う高校は
中の中レベルの
偏差値も普通なら
部活動も地味な
普通の高校で

バスに揺られ
窓の外の
見慣れた景色を
飽きもせず
ぼんやり見つめる私も

ある日
突然消えたとしても
誰にも影響は
及ばないんじゃないか
ってくらい
普通の女の子で

16歳だった

普通の女子高生

ただ退屈な日常に
溶けるだけの

まだ何も知らない

ただ

< 13 / 53 >

この作品をシェア

pagetop