クローバー


集団宿泊はあっという間に終わって




日々の学校生活に戻った





学年全体はどんどん仲良くなって




廊下は和気相合としてた。




でも啓夢とは話せないでいた。





啓夢は人気があって




話すには女子の目線が痛すぎるし





先輩にも人気があるから




近づき難い人…




でも話たいのは確か。




だけど啓夢は二人で話した時とは違って




学校ではとってもクール




騒いだりしないし





大口開けて笑うこともしない




ただ…ずっと皆の表情を見てる




そんな人に見えた。




入学してから3ヶ月が経って




もうすぐ夏休み…




啓夢に会えなくなっちゃうなぁ。




「亜季っ」




「っあ未来?」




「啓夢また告白されたって」



「え!?またぁ」




「亜季もしたら?」




「無理!無理無理無理!」




「もぅ。でも気になるよね」



「何が?」




「いつも振るときのセリフ」



「何て言うの?」




「好きな子がいるからゴメンって」




「いるんだ…好きな子」




「だいたい解るけど」




「いいなぁ。その子になりたい」




「……(あんただし)」




「頑張ろっ!」




「告白するん!?」




「啓夢観戦」




「暢気なことで」




「いいの〜っ」




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