なんで、みんな誰かの一番になれないんだろ?
そこからの俺の集中力は凄かった。
リターンエースが決まるようになり、相手のストロークにも食らいついていく。
まだまだ疲れたなんて言ってられない。
足は、まだ動く。
「来ーーいっ!!」
エースが決まる度、俺は声を張り上げて叫ぶ。
テニスは孤独なスポーツだって思ってたけど、
ラリー中でも亜子の存在を強く感じる。
俺は今、一人だけど
独りじゃない。
10ゲーム目を俺がブレイクし、その後お互いにサービスをキープして
いよいよ試合はタイブレイクとなった。