幸福論

向日葵





幸谷君と約束の日曜日。

白いノースリーブのチュニックに、七分丈のジーンズ。

白いサンダル。

グリーンのギンガムチェックの大きなリボンのついた籐の少し大きめのバッグには、水着。

黒いパーカーを手に持って、家から少し離れたコンビニ前で待ち合わせ。

本当はウチまで迎えに来てくれるって言ったんだけど、恥ずかしいし、パパとママに嘘吐いてる手前、万が一にも鉢合わせなんかしたら困っちゃうから、私の方から待ち合わせ場所を指定した。







「早く来過ぎちゃったかな…」






腕時計を見ると午前10時少し前。






「幸谷君、バイクだよね…」






店内、雑誌を立ち読みしながら、大通りを眺める。

幸谷君のバイクを探す。

車種なんてわかんないけど、色は、黒。

私には、凄く大きくて厳つく見える。






「あれ、高杉さんやろ?」






ふいに聞こえた声に横を見ると、同じクラスの七原くんが居た。













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