幸福論




『幸谷先輩と海行くんやろ?

先輩、ああ見えて、ってか、見たまんまかもやけど、あのひと、ド・エロやからなぁ(笑)。

先輩好みの水着選んじゃう(笑)。

豹柄とか、布面積の少ないヤツ(笑)。』






莉子ちゃんにお願いしたのをちょっと後悔しつつ、「…普通のしか、買わないよ…」と、呟いた私。








『まあ、ええやん。

楽しみになって来た~。

お昼も一緒に食べやん?

そうやな、11時に駅前のエスカレーターの下で待ち合わせしよ?』







強引な莉子ちゃんにちょっと呆気に取られながらも、このペースが嫌じゃない私。

のんびりしてる私には丁度いい。







「じゃあ、明日ね?」







『オッケー、じゃあ、おやすみ~。』







「あ、沙穂ちゃんと裕子ちゃんは、部活だよね?」






『あ、愛子聞いてなかったん?あの子ら今、合宿中やで?』






そう言えば…

言ってたような…





『(笑)やから、ウチのこと誘ったんかと思った。

なんか選ばれたみたいでちょっと嬉しいかも~。』







「なんか莉子ちゃん…、だんだん、キャラ崩壊してきてんね?」







『素のウチはこんなんやで?』






「うん、慣れてきた(笑)。」





『慣れたって、あんた(笑)。』クスクス笑って、楽しい時間。

こんな友達が出来てやぱり幸せな私。









ずっと、

ずっと、

この優しい時間が続くことを祈った夜。






永遠にこのままな訳ないのに、それを信じて幸せを祈った夜。






私はいろんな幸せに満たされていた。








act2.ひまわり…祈り…end

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