冷たい雨に咲く紅い花【前篇】



  †


「うっ、うわぁぁぁー」

路地裏に入ると、
男の叫び声が聴こえてきた。


私は、

声の方へと、走る。




もう、迷いはなかった。





雨の匂いに、

微かに紛れて、






紘夜の匂いが、した。









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