冷たい雨に咲く紅い花【前篇】
少しだけ、
少しだけ、紘夜という男に、興味がわいた。
昨日の怖さとか、震えを、
忘れた訳ではないけれど……
「……しかたない、か。一週間だけ。
家族にも連絡してくれた様だし…」
「実織様…」
「ま、あの男のでまかせ通り、髪がカールしてた事を不運と思うしかないか、」
「髪、ですか?」
「そ、あの男、パーティーに巻き髪の女を連れて行く、って言っちゃったんだって。
で、たまたま通りかかった私が、連れてこられたの」
まぁ、そこまで、色々あったんだけど、
それを静音さんが知っているのか、
知らないのか、
分からなかった。
だから、
私は、黙っていた。