Au Revoir―再会―
――あの日、お姉ちゃんは自分から謙に別れ話をしたんだ。
本当は好きなくせに。
ずるいよ、お姉ちゃんは。
謙の気持ちを確かめようと、わざとあんなことを言ったんだ。
『あたし、待てない。留学なんて待っていたらおばさんになっちゃうもん。七海ならいいかもしれないけど。謙には七海の方が合ってるかもしれないわ』
なんで、そんなこと言うの?
二人のことなのに、あたしまで巻き込むのはやめて。
お姉ちゃんには黙ってたけど、きっと気付いていたんだ。
あたしが謙のこと、好きだってこと。
だから、あんなことを。
許さない!
お姉ちゃんなんて、お姉ちゃんなんて――。