Au Revoir―再会―
「じゃ、今から支度するから4時に駅ビルの前の広場でいい?」
「分かった。着いたら電話してくれ」
「了解!」
通話を終えたあたしは、暫らくの間、携帯のディスプレイから目が離せなかった。
安請け合いするべきじゃなかったかな、と自問自答したけれど、気持ちはすでに出掛ける準備に入っていた。
久しぶりに会う謙に、少しでも可愛く見せるために。
謙に合わせ、いつもより大人っぽい服に袖を通す。
髪の毛も緩く巻いた。
あぁ、やっぱりあたしも『普通の女』なんだなと思ってしまう。
少しでも、謙に近付くために。