夏色のキミ〜sea side


そして

気付けば朝になっていた。


寝たような寝てないような微妙な感覚の中 体を起こすと



「……」



真横に純が寝ていた。



こっち側に顔を向けて 気持ち良さそうに寝息をたてている



び…びっくりした…っ



どくどくする心臓を押さえながらも
純の顔から目が離せない。


…思い出す、昨夜の会話



“もう大丈夫”



純はそう言ったけど
あれは本当なんだろうか


何週間も監禁されてたのにそんなすぐに和解なんて出来るの?



…純…


一人で抱え込んでるのは純の方じゃないの…?






「…んー…亜紀…おはよ」


さくらがおもむろに起き上がり 私は純から彼女に視線を変えた。





それから建斗が起きて
純が起きて

建斗が作った朝ご飯をご馳走になって


さくらと純と私は
それぞれ家に帰った。



それから大晦日にお正月にと慌ただしい日々が過ぎ

結局クリスマス以来
皆と会えたのは冬休みが明けてからだった。

< 100 / 201 >

この作品をシェア

pagetop