謝罪人 Kyouko スピンオフ小説

②初仕事

拓也は、依頼人に会うため待ち合わせ場所のカフェを訪ねた。

カフェに入ると若いサラリーマン風の男が一人だけいた。
おそらく依頼人と思った拓也は、男の席まで向かった。
 
「謝罪人さん? 」
拓也が声をかける前に男が尋ねた。

「はい、そうです」

「待っていたんですよ」
男は安心した様子で言った。

拓也は、テーブルを挟んで男と差し向かえに座った。

「浮気をしたと聞きましたが? 」

拓也は、依頼書の内容を確認していた。

男には婚約者がいた。
しかし、会社の得意先の事務員と恋仲になってしまった。
そのことが婚約者にばれてしまい、どうしても謝って許してもらいたいという内容だった。

 


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