黒アゲハ Ⅰ -小さな宝物- 【完】
* キモチ


「結奈!!」


え……?


来るハズのない人の声がして、あたしは思わずぼーっとしてしまった。


そう、そこにいたのは


──純



気が付くとあたしは抱きしめられていた。


……純?


聞こえるバイクのエンジン音。


玲奈だ……


それとともに抱きしめる力も強まった。


「……純」


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