さくら ―余命3年の恋―
千秋も璃子になついていて、璃子も案外千秋を可愛がっていたりするのだ。
「…あっ、そろそろ帰んなきゃ。
お父さん帰ってきちゃうから、夕飯作んないと。
リンゴ剥けたから食べてね」
「そっか。
お姉ちゃん、またきてね」
「また来週くるよ。
今度はお父さんか璃子連れて」
「楽しみにして待ってる」
千秋はベットの上に身体を起こして微笑んで。
その笑顔を見て微笑み返した私は、カバンを持って立ち上がった。
「それじゃあ、お母さんにもよろしくね」
「うん」