美しい花−先生と秘密な関係−【上】
いつも母は頑張って働いていた。あたしたちの為に。


母の記憶って言ったら頑張ってるものばかりだ。


だから、癌とも頑張って戦ったんだと思う。





「あたしとレンの父親は早くに死んでて、ケイくんは父親が違うんだけど…すでに離婚してたの。でも、母の事を知ってあたしたちの面倒をみてくれる事になって…母は貯金とか全て託したんだけど…持っていなくなったの」





その時は本当にどうしていいか分からなかった。

探すにもあてすらなかった。





「そんな事、母には言えなくて…幼なじみに相談したらスタイルを紹介してくれた」






その時はすでにトキオと関係があった。


先生には幼なじみとしか言えないけど、でもあたしはトキオにはいろいろ助けられたの。





「今は母の保険金があるから、スタイルで働かなきゃならないほど困ってるわけじゃないけど…レンたちのために少しでも稼いで貯えたい…」




< 383 / 411 >

この作品をシェア

pagetop