美しい花−先生と秘密な関係−【上】
先生は食事もせずにあたしの話を聞いてくれていた。





「初めてちゃんと話してくれたな…聞いても話さねぇだろうなと思ってたが…」





同情されたくないとか思いながら卑屈になっていた。


ずっと触れてこられるのが…優しくされるのが…嫌だった。


それに、誰かに優しくされれば、助けを求めれば弱くなっていきそうな気がしてた。


でも、やっと先生に心を開く事が出来たんだと思う。






「なんか、自分の事を話すって照れくさいですね」


「お前って、照れ屋なんだな」






そうかもしれない。
それが本当のあたしなのかもしれない。


照れ屋ですぐ恥ずかしいと思って何も出来ない。




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