10円の魔法





―――次の日―


「――――はぁ…」



昨日は結局まずいチョコレートしか出来なかった…。


「よっす♪どーした?」




「……巧」



いつもなら一緒に笑いたくなる巧の笑顔も、今は嫌味にしか見えない。





「あ〜、分かった。

幸成のことでしょ♪」



「えっ!!!??」





巧の言葉に、思わず掃除用具で死角になっている壁に巧を押し付けた。




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