10円の魔法



「幸成。ちょっと来いよ」


すっと立ち上がった巧は何の迷いもなく、一直線に幸成のところに向かった。






「――――…」



幸成は何も言わずに巧の後ろについて行った。




「た…巧、急にどうしたんだろう……」




「―――!!


妃乃、今作ったチョコ持ってる?」




「え?

とりあえず、1番見栄えがいい物を持ってきたけど…。
未来に味見してもらおうと思って……

チョコがどうしたの?」




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