年下の悪魔
贖罪
鬼だー…。

でも、今こそ仕事してないと変な事考えちゃう。

体の怠さもないし…、そもそもそんな重症じゃなかったし

ちょうどいい、稼ぎ時だと思おう。

「いいですよ」

「ありがとう。助かる!じゃあ、5日は17時入りでいいよ。明日は違うバイトの子に頼むからゆっくりしててね」

明日も頼むつもりだったの…?

しかも遅出の17時入りって…、どうせなら18時とかにしてよ。



私の回帰祝いは夜の10時まで続いた。

途中から回帰祝いなのか、ただの飲み会なのかわからない。

お父さんもお母さんもビールに焼酎に、とお酒を飲み過ぎてベロンベロンだ。

まぁ、帰りは徒歩だからいいけど。


「あっ、大変!お風呂湧かさずに来ちゃった」

お母さんの一言。

梅雨のじめじめした時期にお風呂に入れないのは辛い。

ただでさえ、段々暑くなって来てるのに。


「…あのさ、お父さん、お母さん、私先に帰るからお風呂湧かしとくね」

「あー、悪いな~、ゆい」

「ごめんね~、ゆい~」

何が、ごめんね~よ。

目が「湧かしといて」って言ってるよ。

私の退院祝いじゃなかったの?

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