【花集】恋の打ち上げ花火
(あ、わたしも早く着替えなきゃ)

わたしは、即行でシャワーを浴びて、服を着た。

長い髪は、乾かす時間がないので、タオルドライしてクルクルと頭の上でお団子に纏める。

多少、水滴が滴るが、いつものことで気にしない。

(そのうち乾くでしょ……)

わたしは、荷物を纏め、転がるように外へ出た。

案の定、

「「姉ちゃん、遅~い!」」

と双子からはブーイング。

でも、

「マキ、マダヌレテル……」

ジウさんが、あたしの濡れた髪に気が付いて手を伸ばしてきた。

「あ、大丈夫です、いつものことだから。

双子の相手してたら、髪乾かす余裕なんていつもないし。

それに今日は暑いから、直ぐに乾きますよ」

ジウさんは、ちょっと顔しかめたけど、わたしの荷物を手から奪い、

「レッツゴーオベントウ」

と笑って言った。
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