生徒会長×おバカ姫
出会い
ーキーンコーンカーンコーンー
「美羽早くー!」
うわっ!やばい。
「なっちゃんまってー」
私は美羽こと、天野美羽(あまのみう)。
ただ今、校内で迷子です!
もう、いちげんめ始まったし、絶対やばいってー!
「美羽ー。ここ何処?」
いきなり立ち止まって振り返るなっちゃん・・。
なっちゃん、私が聞きたいです・・。
ちなみにこうなったのは自業自得なのだ。
昨日、私は夢まで見た桜欄高校に入学することになり、一緒に受かった親友のなっちゃんこと新里夏美(しんざとなつみ)さまと夜中にあきることなく淡々と高校の話しでもりあがり・・。
まあ、つまりは世に言う夜ふかし!ということです。
私としたことが・・。
高校の初日登校から遅刻なわけで~。
最悪です。
いちげんめは確か高校を案内してもらうはずだった気がする!
ここ、桜欄高校(おうらんこうこう)は校内がすっごく広いお金もち高校なのです。
受かっただけでも夢みたいなのに・・。
「はぁ・・。」
ため息しか出てきません。
というかさっきから、廊下ばっかりなよーな・・。
教室らしきものがないんですけど・・。
さっきから廊下を曲がってもまた廊下、また角を曲がっても廊下。
「さすがに・・。つ、疲れた」
きっと、次もろう・・か??
ドンッ!!
軽い衝撃に痛みを感じながら、ぶつかったのが何なのか・・。
めまいがする。
視界が薄れて、私はそのまま意識を飛ばした。