遠くの空に。

皆が優しくしてくれれば優しくしてくれるだけ、龍騎がどんどんとあたしから離れていく実感があって、それが当たり前になり始めた自分も嫌だった。




これで、龍騎が結婚。

なんてことになったら、あたしだけでなく、皆と龍騎も確実に離れちゃう気がするから。



まず、あそこにいて龍騎が結婚するっていうのをきくのが、怖くて仕方なくて…。







あたしは荷物をまとめて、家を飛び出していた。



行く宛も、行く先も全くないまま…
ただ無意識のうちに手紙を書いて。





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