遠くの空に。

あたしは、ホワイトボードを綺麗にし、教卓に置いたものを片付けてドアに手をかけた。







『あ…あれ見て!嘘でしょう?』


『え?えぇ~!嘘じゃないよ(汗)』


『ヤッベェー〃〃』




生徒たちの騒ぎ声がして、廊下に出ると、廊下の窓から皆が外を覗いていた。





『皆騒いで、なぁに?』


あたしが皆の間を抜けて、外を見ると、そこには裕子が立っていた。







『ゆ…裕子??』


あたしの言葉に、裕子に注がれていた視線が一斉にこちらに向いた。





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