あなたとわたし 魔法と呪い
「じゃあ…少しだけ…
映画見たくて…時間あんまりないけど…」
近くのスタバに入った。
「甘いやつ?抹茶?」
恵子はいつもどっちかで迷ってた。
「アイスコーヒーでいいよ。」
…なんで…
「いつもと…違うじゃん。
なんで?」
「映画みるし、甘いとあとでまた飲みたくなるよ。」
そっか。
確かに…のど渇くよな。
「最近…どう?」
「どうって…別に普通だよ……何?
なんか無理矢理会話引っ張るのとかって…全然幹斗っぽくないよ。」
俺って…そんなイメージ?
ただ…確かに会話は引っ張ってる。
「行くね。時間だし」
そう言うと恵子はコーヒーを持って立ち上がった。
「これ…ご馳走様。」
なんか…綺麗になった。
私服まじまじ見たのなんてほんとに久しぶりで…
いつも何を見てたんだろうな。
「俺も…一緒に行っていい?」
「でも…幹斗の嫌いなラブストーリーだよ。
それに…今日は幹斗がいると困るから」