向日葵の種


「苦しんでるよっ!!先生、千春さんが亡くなったことが未だに受け入れられてないんでしょっ!」


「――っ!!」


子供、子供と思っていたがこの子は意外と鋭い。
図星で僕は言葉を飲み込んだ。


「先生……」


中野ちこの左手が返し、逆に僕の手を軽く引き、


「行こう。私、側にいるから、千春さんと向き合おうよ」
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