ふぞろいな三角たち
「麗、大丈夫?」


隣にいた、幼馴染の樹が、こんなぜんぜん大丈夫そうな私にも気遣ってくれている。


ちゅーか、私より身長低くて体重も軽いくせに、無理しちゃって。


「樹こそ、もまれて折れそうじゃん?
私は大丈夫に決まってるでしょ。」


ちょうど目線が一緒のところにある樹の顔。

いつみても、色白で繊細な少女のような顔立ち…

私と取り替えてくれないかな?なんて、小さい頃から何度思ったか。

樹もいつも同じことを言っていた。


『僕もうららちゃんみたいに、男らしくなりたかったよ。』



昔を思い出して、つい笑みがこぼれると、樹も綺麗な顔で笑い返してくれた。






「僕は男なんだから、女の子の麗ちゃんをちゃんと守ってあげなきゃだめなの!?」




そんなこと言ってくれるのは、樹だけだよ…

「ありがとう」
と、恥ずかしくて俯きながらそう言おうとしたら、急にお尻の辺りに違和感を感じた。












まさか、痴漢????







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