ふぞろいな三角たち
乙女の祈りのメロディが終わり、どうしたんだろうと二階の音楽室の窓を見上げると、いきなりサッシの窓が開いた。






そこから現れたお方は…





ありえないくらい綺麗な男子!!??






真っ白なカッターシャツによく似合う、血色のいいつやつやの肌に、綺麗に整えられたサラサラの髪。
大き目の切れ長な両目の上には、黒縁のメガネをかけていて、それもありえないくらい似合っている。




「樹君、練習終わったの?」



そして何なの、このキラキラした声と笑顔は!!??



「こんにちは、先輩。
練習終わって、今からシャワー浴びて帰るところですよ。」


普通に会話してる隣の樹が、めちゃくちゃ羨ましいんですけどっ!




「なになに、知り合いなの?」

なんとなく小声でそうきくと、「そうだよ」って平然と樹は答えた。




「彼が噂の、二階堂先輩。
麗も前から、見てみたいとか言ってなかった?」


なんて、本人の目の前で、そんなこと言うなやー!


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