出会い・白輝伝
「ここは危険じゃ。だが
儂の力では、この先お前達
を守り抜く事は出来ぬ。
どうか我がままを言わずに
行っておくれ。これからは
お前が弟と妹を守りそして
いつの日か、別れた仲間達
と出会い幸せに暮らせ」
「じぃじ…行こ」
二太も袴の裾を引っ張る。
「オレ帰ったらすぐ父さん
に電話するから、父さんに
任せれば大丈夫。
すぐに引っ越せられるよ」
子供達が泣き出し困り果てる
楓を助けようと口を挟む洸を
制して楓が自分の気持ちを話す。
「儂はこの地を離れては
行けぬ。ここで目覚め早
100年あまり何処から来
たのかは。忘れてしもうたが、
この地で流れ行く時を過ごし
消えて行く仲間を見送った。
儂の本体ももう寿命じゃ。
たとえ新たな地に移されて
も根を張る力は無かろう。
ならば変わり行くこの地を
最後まで見届け逝きたい。
判かってくれ一太‥
儂はお前達とは行けぬ」
「じいじが行かないなら、
俺達も行かない。二太‥」
一太は楓の袴を握り締め
泣きじゃくる二太の手を
強引に引っ張り寝床である
虚に連れ込み入り口に
結界を張り引きこもる。
儂の力では、この先お前達
を守り抜く事は出来ぬ。
どうか我がままを言わずに
行っておくれ。これからは
お前が弟と妹を守りそして
いつの日か、別れた仲間達
と出会い幸せに暮らせ」
「じぃじ…行こ」
二太も袴の裾を引っ張る。
「オレ帰ったらすぐ父さん
に電話するから、父さんに
任せれば大丈夫。
すぐに引っ越せられるよ」
子供達が泣き出し困り果てる
楓を助けようと口を挟む洸を
制して楓が自分の気持ちを話す。
「儂はこの地を離れては
行けぬ。ここで目覚め早
100年あまり何処から来
たのかは。忘れてしもうたが、
この地で流れ行く時を過ごし
消えて行く仲間を見送った。
儂の本体ももう寿命じゃ。
たとえ新たな地に移されて
も根を張る力は無かろう。
ならば変わり行くこの地を
最後まで見届け逝きたい。
判かってくれ一太‥
儂はお前達とは行けぬ」
「じいじが行かないなら、
俺達も行かない。二太‥」
一太は楓の袴を握り締め
泣きじゃくる二太の手を
強引に引っ張り寝床である
虚に連れ込み入り口に
結界を張り引きこもる。